「新聞・TVが消える日[猪熊 建夫(著)]」はくるか

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インターネットの出現による、TV、ラジオ、新聞離れが叫ばれて久しい。だが、「新聞・TVが消える日」というタイトル通りになる日はこない、と思っている。

組織としてのメディアは大きく変わる

一部の新聞・TV局が経営的に立ち行かなくなり解散するところは出てくるだろう。残る会社にしても、システムは大きく変わっているかもしれない。だが、メディアがなくなることはない。

ただ、情報の流通ルートは大きく変わっている、とこの本は語っている。それは、音楽産業の関係者がCDが売れなくなっていると嘆くが、着うたなど、曲のダウンロード販売の発達で、音楽業界自体の収入は減っていないという。このように、今後は、「コンテンツ」とその流通経路を考え、また、どのようにして新しい収入源を確保していくか、を問いかけている。

また、ゲーム業界でいえば、世界的にはオンラインゲームが主流となりつつあり、ソフト販売、という過去のビジネスモデルが成り立たなくなっているという。そこでは、開発費の回収にソフト販売のみならず、関連商品の販売でいかに利益を生むかが今後の課題になっている。

現場の人間からの提言

著者が製作会社出身者であることから、現場からの提言が強い。それは、コンテンツの流通とその作成現場のギャップを埋めない限り、テレビ、新聞のみならず「製作現場」は疲弊し、良いものを作成できなくなる、というところからも感じられる。

これからのコンテンツクリエイターには、作成するだけでなく、流通、収入源の確保まで、考えなくてはならない、大変な時代、そんなことを考えさせられる一冊であった。

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